『リロ氏のソロキャンレシピ』 リロ氏 著
- 著者: リロ氏 著
- 出版社: マキノ出版
- 発行日: 2020年7月9日
- 版型: Kindle版, 単行本
- 価格(税込): Kindle版: ¥1,060, 単行本: ¥1,320-
キャンプでホットサンドメーカー(HSM)で作るレシピ
「リロ氏」(表記儘)とは、Twitterでフォロワー24万人で、ニコニコ大百科によると、「狩猟をしたり、料理する様子などをTwitter上にあげている」、「ソロハンター」とのことで、「カット編集を中心としたテンポの良さや、シンプルながら飯テロ率の高い料理が特徴」だという。
本書は縦15.5㎝、横15㎝のほぼ正方形の珍しい版型で、ホットサンドメーカーの鉄板部とほぼ同サイズなのが微笑ましい。
キャンプにフライパンを持っていくのは、フライパンはかさばるので大変だが、ホットサンドメーカーなら、長い柄はついているものの、本体はコンパクトで比較的軽いので、持ち運びやすい。しかも、コンパクトながら、焼き面積は上下あるので、実質、折りたたんだ平面積の2倍の焼き面積があるのが利点である。しかも、蓋も兼ねているのみならず、オーブンのような熱対流の効果も期待できるのである。フライパンのように、それを置くための台座もいらず、焚火に突っこんでおくだけで料理ができるというのは、とてつもない利点である。
本品の章立ては以下のように4つのPARTに分かれている。
- ソロキャンの必需品 ホットサンドメーカーの魅力
- 最高にうまい! 絶望的に頭が悪いHSMレシピ
- 若菜まりえさん考案! HSMレシピ
- コレもあると便利! フタ付き鉄フライパンレシピ
上記の4つのPARTに分かれた章立てを見て、ちょっと残念に思ったのは、PART4で、HSM(ホットサンドメーカー)ではない、フタ付き鉄フライパンレシピを持ってきたことだ。本書は、「ホットサンドメーカーに挟んで焼くだけ! リロ氏のソロキャンレシピ」というタイトルなのだから、題名通り、最初から最後まで、HSM(ホットサンドメーカー)だけのレシピで通してほしかったというのが、筆者(書評者)の偽らざる感想である。
変幻自在なHSMレシピ
アウトドアが好きな筆者(書評者)も、たまに屋外で料理をしたりしたし、HSM(ホットサンドメーカー)でソーセージを焼いたりしたことはあったが、本書を見るまで、HSMだけでここまで多彩なメニューを作れるとは思ってもみなかった。本書にカラー写真付きでレシピが載っているメニューの一部を挙げると以下のようなものがある。
- ベーコンのとろとろチーズ焼き
- じゃがバタチーズベーコン
- 焼き餃子
- 豚肉のピカタ
- 巻かないだし巻き玉子
- お好み焼き
- 焼きカレーうどん
- 豚バラみたらし団子
特に驚いたレシピは、「しゃきしゃき肉ピー」というものがあった。これは、ハンバークと同じような肉のタネ(ひき肉に玉ねぎのみじん切りとパン粉と卵をまぜたもの)をHSMに詰めて焼き、焼けたら、それを半分に割ったナマのピーマンに詰めながら食べるという野趣あふれる料理レシピである。
本書は完成した料理のカラー写真と詳細なレシピが載っているので、見ているだけでキャンプ気分を味わえて楽しい。
もしあなたが、キャンプに行かなかったとしても、まずは自宅でHSMレシピを作ってみたくなるだろう。また、ホットサンドメーカーを持っていない人も、HSMが欲しくなることだろう。
<追記>
ちなみに、上記の写真で本書の隣に置いたランタンは筆者(書評者)が愛用しているランタン:「ジェントス LED ランタン 380ルーメン」である。雨に濡れても平気な「防滴」だ。単3形乾電池×6本で最大150時間点灯できるという。白色と昼白色と暖色が切り替えられるが、キャンプでは走光性の虫が寄りにくい暖色がオススメだ。暖色だと強で28時間、弱で150時間もつとメーカーでは言っている。手のひらに載るコンパクトサイズで、重量は乾電池6本の重量を含んで400gと軽い。筆者は6本の電池を充電池エネループで使っている。これもスグレモノなので、お薦めできる。
Kindle版